アンティークなインテリアがお好みのS様。外壁に独特な表情を持ったドイツ壁を用いるなど、各所にこだわった本格的な洋館に仕立てました。
住み始めてから6年経ち、実際の住み心地や設計当時の思い出など語って頂きました。
家を建てようと思われたきっかけは何でしたでしょうか?
S様 子供が産まれたことです。それまで賃貸暮らしでしたが、賃貸では自分のものにならないので。いずれは一軒家をと考えていましたし、落ち着いて暮らそうと思いました。
ノエルハウスを知るきっかけは何でしたか?
S様 土地を探していた時の不動産屋さんから、設計事務所を紹介していただきました。そこの設計士さんから信頼できる工務店だということでお勧めされたからです。
建築に向けて他にも見て考えられましたか?
S様 はい。いろいろ見ました。住宅展示場もたくさん行きました。最初は他の会社を考えていました。住宅展示場にあるのはものすごく立派な家ばかりなので、実際の自分の予算と同じ金額の完成見学会にも行きました。そうしたら、ものすごく見劣りがしてがっかりしました。住宅展示場とはイメージが違い過ぎて。
それで悩んでいた時に、不動産屋さんから設計事務所を紹介してもらい名古屋市内で建築中の物件を見学させてもらいました。
奥様 設計事務所の方の案内で、ちょうど同じくらいの予算のお宅でした。
すると同じ金額なのに住宅メーカーさんの物件とは違っていて、「いいな」と思いました。
竹本 同じお金を払うなら、コスパがいいという感じでしょうか?
S様 そうですね。設計事務所さんだと、設計料やその他の料金も発生しますが、それでもお得だと思います。
竹本 そうだと思います。設計事務所やうちのような工務店は有名ではないので、なかなか一般のお客様には見つけてもらえません。ただ、有名メーカーさんでは宣伝費や会社の経費などが多いので、一軒の家に占める「経費」の割合が高い分、同じ金額でも「家本体にかかる費用」が低くなり、見劣りしてしまうことになってしまいますね。
特にS様のような雰囲気のお宅は輸入建材も多く取り入れていますし、表現できる施工会社は少ないと思います。
S様 メーカーさんだと、どれも似た雰囲気になってしまいますね。
家を建てようとした時に一番こだわったところはどこでしたか?
S様 ゆったりした感じだとか、グランドピアノが置きたかったので広さにはこだわりました。
奥様 イメージとしては落ち着いた色目の民芸調の家具が合うようにしたかったです。
そして、燦燈社さんの照明が似合うような家がいいと、設計段階からお伝えしていました。
(燦燈社:明治・大正・昭和の明かりとステンドグラスを取り扱うアンティークショップ)
竹本 アンティークなイメージで、心置きなく演奏が楽しめるような家をご希望だったのですね。
家は納得いくものを作りたいと思うなかで、予算面の不安はいかがでしたか?
S様 それはありました。以外と細かいところにお金がかかるのだと感じました。建築していく中で家の雰囲気がより良くなる物をと選んでいくうちに、イメージしていたよりは高くなりました。
家作りがスタートしてから,設計やコーディネーターとの打ち合わせはいかがでしたか?
奥様 こちらの要望もたくさん聞いていただきました。壁、床、住宅設備まで決められた中から選ぶのではなくて、何でも自由に選んでください、という感じだったので夢が広がりました。
タイル選びもコーディネーターさんと一緒にショールームに行ってやりました。トイレのタイルは具体的なイメージがあったので写真を見せて同じものにしていただきました。
S様 キッチン一つとっても専門業者さんが何人も入って作って頂いて、とてもイメージ通りのものができました。
コーディネーターさんもバランスよく全体をまとめてくれて、カーテンもとても気に入っています。
職人さん、カーテン屋さんもいろいろ教えてくださって、「皆さん仕事に対して熱い!」という印象を持ちました。
いろいろなこだわりが詰まっている家ですと打合せ期間がどうしても長くなってしまいますが、その点はご負担になりませんでしたか?
S様 すごく楽しんでやりました。それぞれの専門的なお話を聞けるので、とても楽しかったです。
建築中の職人の対応などはいかがでしたか?
S様 建築中はたまにしか来れませんでしたけど、来た時は中を見せてもらったりして、印象は良かったです。
完成後のお気に入りポイントはありますか?そしてまわりの方の反応はいかがでしたか?
S様 内装がとても目を引くようです。リビングとキッチンの間のアーチをほめられますし、自身も気に入っています。
奥様 あのアーチはヴォーリズの作品集を見て、同じようなアーチにしてもらえるようお願いしました。大きなアーチを室内に作るのはとても難しいことらしいですね。 (ヴォーリズ:明治~昭和初期にかけて、日本で数多くの西洋建築を手懸けたアメリカ人建築家)
竹本 建物の外に作る大きなアーチに比べ室内は難しいです。何度も微調整をして作りました。
奥様 おかげでイメージ通りです。
こうすれば良かったと言うところはありますか?
S様 スイッチの位置やコンセントの場所ですね。暮らす前は家具の配置をどうするかまで考えられないので分からないですよね。
竹本 それは、皆さんおっしゃいます。後悔ポイントナンバー1です。
奥様 光がたくさん入ることはいいのですが、窓が多すぎたかなと思いました。網戸を洗ったりなどの掃除が大変です。家具の配置にも困ることがありました。外観を重視して決めましたからね。
S様 あと、庭の植物を多くしすぎました。虫が多いので、もう少しタイルなど敷いてもよかったです。トカゲやバッタなどがいて子供は喜びますけど(笑)。
竹本 庭の手入れが大変にもなりますし、将来的には一部だけ土を残してタイルなどにするのもいいでしょうね。
では、家の快適性に関してですが、暖かさ、寒さや家事動線についてはいかがですか?
S様 冬は、ほかのお宅を訪問してみると、うちは暖かいのだと感じます。夏は3階の部屋は暑いですが、本格的な防音室を作ったことは本当によかったです。
奥様 1階のリビングを広く出来たのでよかったです。敷地の関係で水廻りを2階にしましたが、キッチンに近い方がやはり便利ですね。
住み始め気づいた事、変わった事はありますか?
奥様 賃貸の時に比べると広くなったので掃除は大変ですが、床の色を濃くしたため、汚れが目立たないところがよかったです。
そして、ランドリールームに洗濯流しを付けたのは本当に便利でした。あとは、パントリーへの動線が玄関から直接行けるようにしたのもすごく便利です。
S様 ピアノを弾いても外にはあまり音が漏れないので良かったです。
今後、ノエルハウスに期待する事はありますか?
S様 これからも、こだわりの住まいを求められる方に引き続きよい家を提案していってください。そして、今回のようにメンテナンスをお願いいたします。(インタビューは5年目点検にお伺いした時に行いました。)
これから家を建てる方へのアドバイスなどありましたらお願いいたします。
S様 予算設定は余裕をもって立てるといいですね。建てていくうちに付けたい物など増えますから。
奥様 上を見たらきりがないですね。自分がいいと思うものをゆっくり考えるといいですね。今は自分の家には後悔していません。
竹本 それは、何よりです。今後もメンテナンスの他にも困ったことがありましたらなんでもご連絡ください。今日は本当にありがとうございました。