断熱工事が終わると、ユニットバスの施工を早めに行ないます。
お客様によく「 もう付けるんですか?」と言われますが
ユニットバスを施工しないとそこに関連したドアや壁が起こせなくなり、そこだけ大工さんの工事が止まってしまうからです。
ユニットバスの施工に関しては年末の忙しい時に職人さんを押さえにくいと思ったため、既に2ヶ月以上前に予定を押さえてあります。
そんなに前に押さえてありましたがお陰でで全く工事がずれることなく、予定通り入ることができました。これも職人さんが工程表どおりに行って、遅れずに工事が終了しているからです。
ひとつの新築工事で職人さんや建材納入業者さんも含めて50社以上の業者が関わります。
誰一人遅れることなく工程に合わせ順番にバトンタッチしていかないと、全体に予定がずれてくるので連携とチームワークが大切になります。
断熱材の施工が終わるといよいよ大工さんが入ってきて本格的な造作工事が始まります。
まずは石膏ボード貼りと並行して窓枠などを取り付けていきます。
石膏ボードは現在のほとんどの住宅の内装壁の下地として貼られているもので、構造用面材と耐火性・そして仕上げの下地としての機能を兼ね備えたものです。
ツーバイフォー工法の特色としてこの石膏ボードを何よりも先行して張り込むことがあります。
アメリカから伝わったツーバイフォー工法。
床・壁・天井が一体化したモノコック構造による耐震性や断熱性に優れた工法ですが、その建築生産システムが非常に合理的に出来ていることはあまり取り上げられません。
ボードをできるだけまとめて貼り、天井廻りの仕事を終わらせてから床のフローリングを貼っていくことで、作業が分散せず集中して仕事が出来、効率が上がります。
私がツーバイフォー工法を主に選択するのは、この建築生産システムに無駄なところが無く魅力を感じるという理由も大きいです。
ハウスメーカー系の会社と違い、誰に対してもオープンな工法で分かり易い、従って違えにくい、再現性があるなど、細かく掘り下げると際限がありません。
当初導入され広まった頃は、業界的には輸入材のコストの安さなどの理由もあったかと思いますが、現在ウッドショックなども相まって大きく差が無くなっています。
私はツーバイフォー材料のコスト面ではなく、建物を作る上での工法システムの合理性にこそ優位性があると考えて、今でもメインの工法としています。
結果的に、作り易く、現場に掛ける余計な経費が抑えられれば、それだけ「いい家・お気に入りの家」が値打ちに出来るからです。
それこそ、作る職人さん・施工者・施主様が皆WIN・WINの関係になれます。
逆に、間違えるとか、慣れないとか、煩雑とか、現場で起きる‘誰も得しない要素‘ これが一番の敵です!
これを出来る限り減らすこと、これは現場管理者として最も大事なことだと思っています。
ボードが張り上がってくるとみるみる間に部屋らしく見えてきます。そして実際のスケール感も掴みやすくなり、お客様のウキウキ度もどんどん増していきます!
今年の現場仕事はこれで仕事納めとなりました。
来年もこの現場から生の情報をお伝えして行きます。
出来上がっていく家をお楽しみに!
来年もよろしくお願いします。