さて、前回お送りした「モールディングの世界-その1」 今回はその続きです。
洗面の鏡。鏡がつく所の周りにケーシング(窓やドアの周りにつける額縁)を回しておけば、鏡が入ったときに、美しく仕上がります。
鏡ももちろん枠に合わせて好きなサイズでできるので、今回は出来る限り大きくモールディングを回します。
このケーシングはどのお家でも使う定番ですが、色々と使いやすいモールディングです。この時点ではモールに塗装がされ、クロスを貼る直前。
クロス屋さんが壁に品番をチョークで書いてあるのが、現場らしい空気を感じます。この時点で鏡屋さんが寸法を測り来ます。クロスを貼っている間にカットして準備しているのです。そして出来上がったのが・・・・
清潔感の漂うお洒落な洗面になりました。
この玄関ホールは、今作っている家の前に作った同じジョージアン様式のお家です。
壁一面にデザインしてモールを貼り、塗装で仕上げます。手間はかかりますが、材料はボードとPanel mouldingのみ。
凹凸が醸す陰影が、特に夜の照明で映えました。海外の写真やDIYサイトを調べて再現しました。
見切りで使う用途とは違い、この場合は完全な装飾ですね。まさに本家本元、The Moulding Worksです。
ついでに、すこしオマケの話をすると、この壁には秘密があって・・・、
1枚がドアになってるんです。
これをTrick Doorと言いますが、まさにその通り。ぱっと見、ドアには見えないようにしながら、階段下が収納になるよう、工夫しました。
施工はちょっとこれは何かと大変でしたが(汗)確かに今見てもこれいいですね。
これも前述のお家で作ったダイニングの造作ベンチ。これも玄関ホールと同じパネルモールによる手法です。
框状に組む場合と違いコストは押さえらえますが、効果は抜群です。私的には框だと少し見た目が重厚になるところ、これだと”ライト感覚”で仕上がるので、かえってモダンな解釈となり今風だと思います。
今回完成した江南のお家でもこの造作ベンチを作りました。
ここにも奥様からご要望のあったデザインが施してあります。
R形状だったので、最初はどうやってこのイメージにしようと思いましたが、イメージにかなり近い形状とサイズ感のものがメーカーカタログにあったので、このモールは今回冒険!して初めて使ってみました。
私の持ち技もこうやってお客様からのご要望によって引き出しが増えて行き有難いことです。
さて、どうでしたか?2回に分けて、モールディングの世界をご紹介して来ました。
これはまだ一部で、書ききれないほどのパターンがあります。
モールディングを使うと出来栄えがぐんとグレードアップします。
使い方は無限です。皆さんも、お家を建てる時はぜひモールディングでいろいろ楽しく美しいアイデアを出してみてください。
また、次回の(未定ですが(笑))「楽しきモールディングの世界-その3」もお楽しみに!
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