本日は、午前、名古屋市のS様邸へお伺いしました。
2ヶ月前にお邪魔した際に床のフローリングのササクレがあり、直すことになっていたのですが、それが靴下に引っかかるようになって来たと聞き、お約束をして伺いました。
前は裂けている段階でしたが、引っかかって欠けたような状態になっていました。
床はオークの無垢材。
生活しているうちに、木目によってはこのように裂けたり、欠けたりする部分も多少は出てきます。(ちなみに今回1階部分でこのように欠けているのはこの1ヶ所だけです。)
自然の物で、合板のように均質な素材では無いので、気になるならないの個人差はありますが、このようなことは生じるものです。
補修材を2色混ぜて、床に近い色を作りました。補修材はホームセンターで誰でも手に入るクレヨンタイプの「かくれん棒」。
クレヨンから必要な量を適当にカットし、ドライヤーで温めて柔らかくしてから、指先でコネコネして混ぜ合わせれば種の完成です。
欠けている部位に押し込んで、さらにドライヤーで温めて柔らかくし、へらで奥まで押し込みます。
出来るだけ深く押し込んで馴染ませないと、後からポロっと取れてしまいます。
【気を付ける点】
①今の時期は暑いので結構長い時間柔らかいですが、寒い時期はすぐに固まります。
やり易いように随時温めて下さい。
②ただし、フローリングに長時間熱を与えないように、適度に距離を離しながら。
③関係ない所が汚れないように、マスキング(写真の黄色いテープ)する。
④若干盛り上がるくらい多めに充填する。あとから削れますので。
因みに私は使っているへらは粘土細工に使う金属のへら。表面を削ったり繊細な作業に向いてます。
熱にも強いので、扱いやすいです。床にへらの平たい部分をペタッと当てて、床と同じ面になるように表面を薄く削り仕上げます。
テープを剥がして、他と馴染むように表面を少し指でこすり整えます。
こする過ぎると、かえって目立ちそれまでの作業を棒に振ることになるので、控えめに。
床が半艶消しから三分艶くらいのマットな感じなので、今回は割とばっちり合いました。
ただ、床の艶具合によっては、補修した部分が若干マットに見えたり、逆に艶があるように見えたりするかも知れません。そんな時は専用の保護剤があって艶を増やしたり、減らしたり出来るようです。
今度、それも試してみようと思います。
また、今回は欠けた個所が目地部分に絡んでいたので、どうしようかちょっと悩みましたが、目地も補修材で埋める事にしました。(なので、厳密に言うと、形状は原型通りにはなってません)
目地部分をVカットに切ろうとやってみましたが、そこだけまた弱くなってしまい。落ちてしまうリスクを感じました。
ここは見た目も大事ですが、これから引っかからないよう、何事もなかったかのように安心して歩いてもらう事が大事なので、耐久性と滑らかさを取りました。
本日お客様にもご説明させて頂きましたが、これ位だと少しテクニックが要りますが、もう少し小さい傷であればご自分でも直せますので、「よし!やってみよう!」と思った方は日曜日などお休みの日に一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
※不明な点あればサポートもします。
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