上棟してから約2週間が経ちました。
これまでは単一の業者の仕事が進められていましたが、
上棟を境に複数の 業者が現場に入り並行して仕事を進めていきます。
まずは電気屋さんと水道屋さんが翌週から入りました。
専門業者はそれぞれ別の専門の仕事を行うのですが、互いに少しずつ関係があるので、必要な場合は顔を合わせて現場ですり合わせをします。
その間を取り持って話を進めるのが私の仕事です。
今回は全館空調を採用しているのですが、その空調業者と電気屋さんと会って打ち合わせをしてもらいました。
この辺りの打ち合わせができないまま好き勝手に互いが工事をすると、後からトラブルの原因になるので、工事をするのに先立ってできるだけ話をしてもらいます。
幸運にも弊社の業者は何度も現場で顔を合わせている者同士なので、互いに気を使って業者間で話をしてくれることもあり、助かっています。
電気工事の翌日に水道工事を入れました。写真の床から立ち上がっているのがキッチンの給排水の配管です。 床から正確な位置に立ち上げるためこの時点では勿論キッチンが完全に決まっていることが前提です!
そして断熱工事の入るこの期間に大切なことの一つ・・・それは壁の中に下地を入れることです。
断熱が入ってからでは下地を入れにくくなります。下地を入れてくれるのは主に大工さんと水道屋さんです。
この下地は色々なものを固定するために必要なものです。
例えばタオル掛けや、洋服をかけるためのパイプ、可動棚を取り付けるための金具、
鏡やキッチンのキャビネットを取り付けるための下地。
今ではよくやるテレビを壁付けするための下地。お客様によっては大きな絵をかけるための下地。
したがってまだ何もできていないように見えても、この時点でどういったものが現場に取り付けられるか、どの位置に取り付けられるかなど、予め設計し、想定できている必要があります。
かなり多くのものを決める必要があるので、どうしてもギリギリになってしまうことが多く、結構私自身焦っている期間にもなります。
でも、きっちり決めて指示を出さないと、そこから先の工事が滞ってしまうので、職人にも迷惑をかけ工期も遅れてしまうので、心を鬼にして決めていきます!
(前のブログにも書きましたが)いずれ決めなければいけないこと、それを先送りせず、 前もってきっちり決めていくことで、心や準備にも余裕ができ、間違いが減ったり現場での無駄を省くことができるので、私は良いことだと思っています。
それぞれの業者がどのような工事をするかに関しても、専門業者ほどではなくても一通り要点を把握するのが私監督の仕事でもあります。
そして実際の建築物に対して何か考慮しなければならないことがあれば、その注意点を現場に書いたり別の業者に「ここはこのようにやってね!気をつけてね!」と伝えたりします。
現場に入ると、さまざまな業者から質問攻めに合います。その都度判断して最適と思われる指示をしていきます。図面には詳しく書いてあるのですが、現場に入るとどうしても「ここはどういう風にしたらいいんだろう」という疑問が湧くものです。
よく考えてくれる業者さんほど、些細なことでもよく質問をしてくれます。 それだけ気を使って現場に取り組んでくれるという証拠ですね。
私もそれに答えたいので、真剣に考えて、お客様はどう思うだろう?設計はどう思うだろう?など想像しながら必要なら各方面相談して、最終指示を現場に出していきます。
私が職人に伝える言葉はファイナルアンサーであり、作ってから壊したり直したりするのは極力避けたいと思っています。
最終的にみんな『良い建物を作ろう』と思って集中してくれていることを感じ、この【気】が充満している現場が私は大好きです!
中で電気屋・水道屋さんが配線配管工事を行なってるあいだに屋根工事も並行しておりほぼ一週間で完了しました。
今回は平板瓦を採用しました。 平屋の3.5寸という緩勾配にこの平板瓦という選択は大正解でした!
今回のプランは36坪の平屋に対し片流れの屋根が翼のように羽を広げている感じ。
広い庭から家を眺めた時、ちょうどいい感じで平板瓦が折り重なるように見え、シャープな小口の水平ラインが強調され、建物に安定感とスッキリした印象を与えています。
これは屋根に上がる私等業者の特権ですが、屋根の端から見た眺めも圧巻で、なかなかこういう家は少ないと思います。
余談ですが、今回の瓦を納めていただいたメーカーさん「栄四郎瓦」の営業の方が平板瓦の施工例としてなかなか無い形なので、カタログの参考写真に応募したらどうでしょうか?という話があったようです。
北側は南側よりもっと緩い1.5寸勾配、こちらはガルバリウム鋼板立て平葺きになります。