今回作っているお家は弊社では珍しいパラペットのあるお家です。
パラペット?
なんの事かご存知でしょうか?
一般に屋根は外壁から外側に出っ張っていますが、
パラペットとは壁が屋根の上部からさらに上に立ち上がっている壁の部分のことを言います。
屋根形状のひとつのスタイルです。
デザイン上の特徴は
外部から見ると屋根が見えない形状となっていて、屋根を目立たせず、外壁で終わっているように見えます。
(建築では良く「勝ち」「負け」で表現する慣習がありますが、この場合、壁が屋根に勝っているわけです)
空が壁のラインで切り取られシャープに見えるので、ノイズレスでスタイリッシュなデザインを作るのに適しています。
今回のお施主様も、最初は鉄筋コンクリート造のような家を作りたかったと仰っているくらいで、
極力スクエアな外観にしたかったそうです。
その様に見せるにはこの手法は適しています。
さて、デザインの事はまた別の機会に回すとして今回はその形状による建築金額(坪単価)への影響にテーマを絞ります。
実は今日現場に行って職人さんにこんな事をふっと言われました。
「床面積のわりには外壁が多いよね~」
「石膏ボードを貼るのに思ったより時間がかかっている」
「外壁の材料も本当?と思えるほど沢山現場に入ってきて、竹本さん、床面積36坪って聞いているけど、本当に合ってる?(笑)~」
などと。
職人さんが身体を動かして実感することは結構、合っています。
勿論、体力やその日の気象・コンディションなどで感じ方が変わることもあるとは思いますが。
なるほど、確かに36坪のお家ですが、私も足場を組んだ時にずいぶん大きな家に思えましたし、
実際足場屋さんからの見積数量を見ると、通常の36坪とは思えない数量でした。
理由を考えてみると、合点が行きます。
①屋根が勝っている家ですと、屋根までが外壁になりますが、パラペットのある家はその屋根より上に壁が作られているわけで、その分だけ外壁が多くなっている。
②この家には床面積に入らないバルコニーがあり、さらに立ち上がりの腰壁を手すりではなく躯体の方で作っています。この部分に関しては床面積に関係なく外壁が多くなる。バルコニーの無い家ならこの腰壁は全く外壁面積にカウントされません。
③建物の形状が細長く真ん中がコの字型に凹んでいます。こういった形状も外壁面積を大きくする要素。
以前ブログでも書きましたが同じ床面積の家でも外観デザインや形状により外壁や屋根の面積が大きく変わります。
簡単なモデルを上げると、上のような同じ面積の家の場合、左の四角形に比べ、右のコの字型は外壁の外周長さが25%長くなります。
二つの建物高さが同じなら、同じ高さを掛けて外壁面積が出ますので、結果外壁も25%多くなります。
坪単価は総額を坪数で割って導きますが、こういうことがあるので一概に坪単価で表現するには難しいところがあります。
この例のように注文住宅は一つ一つ 形状が違い価格をすぐにお伝えするのが難しい部分があります。
どうしてもプラン→仕様→価格という順番でしか正確に価格をお伝え出来ない部分があります。
こんな時、すぐに価格をお伝えできるように工夫したのが弊社が作る住宅のもうひとつのカタチ
こちらは定額制となっており、例えば36坪なら〇〇万と、仕様と参考基本プランがセットで分かり易くご案内させて頂いております。
もし家が気に入ったら、まずはざっくりリラシオネススタイルを参考にしてみるのも早道かも知れません。
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