このたび江南市で完成したおうちの内容に関して、ご紹介しています。
本日は前回に続きもうひとつタイルの名前の付いた建材のお話です。
前回ご紹介したのは陶磁器タイルでしたが、今回は塩ビ製のタイル=フロアタイルです。
トイレの手洗いの部分にはフロアタイルが貼ってあります。
フロアと言う名の通り床に貼るものですが今回コーディネーターさんのアイディアで壁に貼りました。
床に貼っているフロアタイルをそのまま腰壁まで立ち上げて一体感を持たせ、いい感じになりました。
フロアタイルにはもちろん防水性もあり、表面も硬くて耐久性があるので実はこの使い方は初めてだったのですが、このように使う事は大いにアリだと思いました。
ちょっと専門的になりますが、この仕事はタイル屋さんではなく内装屋さんになります。
キッチンの床、洗面床には今回はこのフロアタイルを使いました。
また、内装屋さんが貼る床材で、一見似たものにクッションフロアというものもありますが、違いがあるので少し加えておきます。
住宅用クッションフロアの方がもっと安価で、通常こちらを見てお勧めされることが多いかと思います。私も以前お勧めしていました。
タイルに代わるものとして採用するなら、フロアタイルが断然オススメです。フロアタイルもクッションフロアも共に塩ビ素材でできていますが、実際は違うものです。
クッションフロアは名のごとく柔らかく、フロアタイルは表面が固いです。
クッションフロアは発砲塩化ビニールのクッション層上に塩ビシートを貼ったもので、印刷した紙が貼ってあるような感じ。
フロアタイルはそれ自体が塩ビでできたタイルですので、本当の石のようにツヤを出したり、木目や石目の凹凸感も表現できたりします。
クッションフロアでは、何かを落としたりひっかけたりした場合表面のシートが破れると下のクッション層が見えてしまいます。
私も今の家を作る前はずっと賃貸に住んでいましたが、賃貸の床は大抵このクッションフロアですよね?
賃貸物件の情報にフローリングと書いてあってもフローリング調のクッションフロアだったりします(笑)。
賃貸に住んだことがある方ならあの感じはお分かりでしょう。すぐに張り替えができて現場復帰しやすいので使われている理由も分からないでも無いですが。
フロアタイルは固いので傷がつきにくく、物の素材感がリアルに再現されているので、無垢材など他の建材との違和感が少ないです。
今回も無垢の床フローリングからフロアタイルに切り替えた時点でも安っぽくならず、見劣りしません。
また今後のメンテナンスを考えた際にも、フロアタイルの場合は部分補修が出来ます。
基本約40センチ四方のタイルなので、悪くなったところを1枚入れ変えることも可能です。一方クッションフロアの場合は1.8メートルの幅のシート状になっているため、全面的に張り替える必要があります。
以上、デザイン性やメンテナンス性を考えると、少々高くてもフロアタイルが将来的には良い選択なのではないか、と思っています。
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