左官仕事はこのように、私が大好きな仕上げの1つですが、今日は気をつける点をあげておこうと思います。
今までご紹介した材料以外にも、たくさん種類のある左官材料。
これには様々な仕上げ方があり職人さんのコテの使い方で微妙な表情も変わる仕上げですので、実際に仕上がった場合、頭で描いたイメージとの差が出る可能性もあります。
ビニールクロスのように見本の段階で、現場に収められる製品と同じものが貼ってあれば、イメージがぶれる事はありません。
違いがあるとしたら、ものが違うのではなくて、広い面積に施行したときの印象の違い(錯覚)が現れるだけで、商品が違っていると言う事はまずありません。
実は作る側として、クレームを減らす(リスクを減らす)と言う観点から言うと、ビニールクロスを選んだ方が無難と言えば無難です。
お客様から何か言われても、少々冷たい言い方に聞こえてしまうかも知れませんが、
「お選びになったクロスは確かにこのクロスですよ」と言う言い方ができます。
そういう意味で言うと、漆喰やペイントなどのいわゆる湿式工法と、ビニールクロスなど乾式張り物工事とは色々な意味で別物と言えます。
漆喰や珪藻土など、「ぬりかべ」をする場合は事前にお客様とイメージの共有を図る。板見本を作ったり、実際に施行した現場を見るなどするのがベストです。
実際の目で見た表情や触感も大事になるので、できれば現物がいいです。
できる限り、そういうふうにして設計や施工者側とイメージを共有しておく。
そして、その上で、1番大事なのは、最終的には、工務店や職人さんに信頼してお任せすると言う気持ちかと思います。
そこで、少しイメージが違っていたとしても、許せる。
それくらいおおらかな気持ちあったがほうが、私はうまくいくと思っています。
私は勿論、仕事で依頼している職人さんなので、今までの仕事ぶりもたくさん見ており、絶対の信頼を置いてます。
事前にざっと説明をしましたが、後はお任せ。現場では仕上げに関しては細かくは指示せず職人さんのイメージで好きなようにやってもらいました。
仕上がってから見てみて、職人さんの感性がそこに現れていた感じがして、とても感動しました。
左官で仕上げをやってみたいと言う方は、以上のようなことに注意して、ぜひご自分の大好きになれる空間作りを叶えてください。