おはようございます。2023年1月6日です。
本日から、2023年営業開始です。
昨年は一昨年に引き続きコロナ禍、そしてウクライナ戦争や資源高による物価の高騰など、激変の年でした。
本当に最近は年初には想像も出来なかったような事が毎年起きます。
コロナは流行り始めた頃、「2年〜3年は収束までにかかるらしいよ」と言った人がいて、
「えつ!そんなにかかるんですか?!」と答えてしまったのですが、最近になって収束の兆しが見え始めたとは言え、本当にもう3年が過ぎようとしています。
去年の今頃、ウクライナにロシアが侵攻することなど、誰が想像していたでしょうか?
今年もひょっとしたら、今考えもつかないことが起きるかもしれません。
それだけ先行きの見えない世界になってきていることは確かです。不安を感じる方は多いと思いますし、私も感じます。
ただ、少しだけ私が自信を持っていることがあります。
それが私が独立後、この仕事を19年間続けて来れたことです。この間に思い返せばいろいろな困難と言えるような出来事も起きましたが、その場その場で周りの人からの協力も受け、自分も必死になって、何とかここまで駆け抜けてきました。
どんな困難が訪れても生き抜く。
周りのせいにしても仕方ない、どうしようもないことがこの世の中には起きます。
いくら準備しても役に立たないことだってあります。
では、その時どういう気持ちでいれば光が見えるか?
単純ですが、私が得たことは「やれることをやる!」
自分が役に立てる事は何か?そこに集中して考え抜いて、見つかったらやる!それが私が見つけた1つの法則です。
困難といえば、私が創業した頃からリーマンショックが始まりました。
経営者の仲間で集まると、製造業の方を中心に「リーマンショックの時が本当に大変だった」と言う話を聞きます。私の当時の話を聞いて「よくもそんな時に独立して無謀だね~大変だったんじゃないですか?」と言われることもあります。
しかし、なぜかその時の自分はそこまでの痛みや経済環境の変化を感じることがなかったように思います。
苦労しなかったと言うわけではなく、その時はまだ自分ひとりが食べて行くのが精一杯だったので、そのことに必死で周りが見えてなかったかもしれません。
その時自分がやった事は、ただ1つ。
”今まで関わりのあったお客様に自分の仕事をまずお知らせする”ことでした。
知らない人に出会う事はまだできない。だったら知っている人に何かを伝える。
方法はそれしかありませんでした。
まず、「自宅兼ショールーム」を作ったことをまずハガキでお知らせしました。
「作る側ではなく、ひとりの施主としてお客様と同じ体験をしています」と、自力でできたばかりの家を載せて。
自邸を実験台に、「ここから皆様の家づくりに役立つ何かを発信していきます!」とまずお伝えしました。
でも、”それしかできないこと”をやったことで、困っている方から小さなご依頼を受けるようになりました。
「便器を直して欲しい」「窓を見て欲しい」「雨漏りを直して欲しい」などの連絡を頂き、一軒一軒訪ねて行きました。
「あ~、これだけ困っている方がいるんだ。」と思いました。
特に輸入住宅は作った会社が無くなっていることも多く、輸入住宅の知識経験があった私は幸いお力を貸すことが出来ました。
そこから小さな繋がりができ、次はこれをお願いしたいと、壁の塗り替えなどの話にも繋がって行きました。
工事後、その施工例をブログやDM資料などで紹介していくうちに、それを見た人から新しいご依頼を頂きました。
そんなふうに一本の糸から手繰るようにして仕事が生まれてきました!
この時初めて自分で考え、動いて、成果を得る手ごたえを感じました。
「やれることを精一杯やる。」
このやり方でどんな状況であっても自分の居場所が作れるし、そこから社会と繋がっていけると確信した最初の経験でした。
そんな風に始まった私の仕事ですが、地味ながら少しずつお客様も増え続け、新築とリフォームを両方を行き来しながら、お互い学んだところを取り入れ次に生かしていく今の形が出来上がっていきました。
今は新築とリフォームを両方やるのが自分のスタイルだと思っています。
「家は建てて終わりではない!」会社の監督時代に良く聞かされた言葉ですが、その時は正直”ひとごと”でした。
作って終わり・・・まだ一工事担当者の自分はそれ以上のことは考えて無かったです。
ただ、自分で仕事を始め、居住後年数の経った家を訪ね状況を見るうち、作った家を長く見守れる主治医のような役割が必要と強く感じるようになりました。
それから『建てるだけでなく、続く家へ』とホームページの中で謳いました。
両方を手掛けていると良い影響があります。
新築の時には、リフォームで気づいた反省点を生かし長く使える収まりを考えたり、長い目で見た視点から新築をアドバイスできます。
リフォームの時には、ただ新しくする交換するだけではなく、新築デザインのトレンドも取り入れたり、新築の設計で知った新しい機能的な設備を導入したり。
お客様にはぜひ私のそのあたりの経験をうまく活かして引き出していただければと思います。
そして、今年でノエルハウス考作はおかげさまで20年目を迎えます。
今まで続けてこられたことは自信に繋がっているとは書きましたが、それはあくまでこれまでの19年までのこと。
思い返せば私が始めた時が時代的にラッキーだったとも言えます。
その頃から時代が一気にIT化に進み、小さな会社でも個人でも建築業が動かせるようになってきました。
私が就職した30年ほど前ではFAXが主流で、図面をわざわざ事務所に届けるなんて言うのも普通だったのに、あっと言う間に進化。
今は、図面をFAXで送ったり、ましてや図面を紙で事務所に届けるなんてあり得ません。
メールは当たり前、クラウドで情報を共有したり、ビデオを送ったり、LINEなどチームの情報共有が効率化され、現場や設計など実務にかかる時間をかなり合理化できるようになりました。様々なツールもオープン化され、個人のスキルを伸ばすことも容易になりました。
家の保証関係も国が義務化することで、工務店レベルまで浸透し、大手と比べ遜色の無い保証を付けられます。
また、ホームページやSNSによる発信も出来る事で、広告宣伝の方法も多様になりました。マスに頼らず小さくローカルな発信でもユーザーの目に留めてもらえる機会が生まれました。
広告・集客・実務全てにおいて、”大手だから、有名だから安心”というひと昔前の認識は通用しなくなりました。誰でもどこからでも欲しい家を建てられる様に家づくりもパーソナライズされて来ています。
海外では元々家づくりは地域の工務店が行うの主流です。このIT、ネットの時代になって、注文住宅はむしろ地域の工務店こそがその力を発揮できると私は考えてます。
私は新しい物好きという性格もあって(笑)その辺の技術にも割と早めに取り組んできました。その波にうまく乗れたのも追い風になったと思います。
その上で、大変ありがたくお客様から温かいご愛顧をいただいて、今まで続けることができ大変感謝しています。
これまで支えていただいた皆様のご恩にお返しできるようさらに邁進していく所存です。
今でやってきた事は間違っていないとは思いますが、これからの変化の大きい時代の中で、今までの方法をただ続けているだけでは到底乗り越えていけないと思っています。
「易不易(えきふえき)」という言葉があります。
経営には「易(変わる・変える)」と「不易(変わらない・変えない)」の両面バランスが重要であるということです。
コロナになって、より一層生身の人と人との関わりが一番大事だということに気づきました。
自分1人だけで考えて作るよりも、少々時間はかかっても大勢の人と関わりながらものを作る。それが一番困難にぶち当たった時に強いし、作っている間も楽しい。
昨年は、出来た建築を撮ってくれる素晴らしいカメラマンさんや、広告デザイナーとも新しく出会うことができ、皆さん一様に専門分野で素晴らしい才能と、共に物づくりをする上での共感力に驚いています。
昨年後半は特にそれで助けられたし、仕事が楽しかったです!
今年は多くの人と自ら積極的に関わりを持ちながら、新しい人とも出会い、周りの人みんなの幸せを願いながら、一緒に時代を進んでいこうと思います。
これからも、お客様や、協力業者さん、設計士さん、皆様のご協力をいただきながら、チーム一丸となってお客様に望み通りの家を作ることをお約束します。
年末に昨年お作りした新築のオーナー様へご挨拶したところ、以下のようなお返事を頂きました。
I様「お陰様で、楽しく快適に過ごしております。仕事終わりに、鬼ごっこをせがまれるのはツラいですが、子どもたちものびのびと遊んでいます。冬はどの部屋も暖かくて最高です!」
K様「今年は大変お世話になりました。人生の一大事お手伝い頂きありがとうございます。家を建て替えて良いことしかありません。暖房の効きも良く保温性の優れた家にもなってくれて感謝してます。快適に過ごさせていただいてます。」
お客様の笑顔が浮かんできて、とても嬉しく、どの家も妥協無くやり切って良かったと思いました。やる気がずんずん湧いて来ました!
こんな家づくりをひとつひとつこれからも丁寧に作って行きます。
本年もより一層のご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。