今回させていただく工事の主な内容は以下になります。
以下、順番に詳細をご紹介します。
これに関しては大きく間取りが変わったのはキッチンの位置。また2階にトイレを新しく増設したり、クローゼットを増やしたりと言う事はありますが、それ以外に関しては間取りに関する大きな変更はありません。
もともと1階の和室に大きなスペースを割いてありましたがそちらを解体してキッチンのスペースに変えます。
和室があった所は南側の大きな掃き出し窓からの眺めが大変素晴らしく、大変気持ちの良いキッチンになりそうです。
もともとコルクタイルが全面的に貼ってありました。
これをフローリングに張り替えます。1階に関しては床暖房対応のものから選びます。
当初は既設クロスの上から塗装ができないかと言う案も浮かびましたが、いろいろと関連業者にも相談した結果、プラスターボード9.5mm を現在のプラスターボードの上に貼り増ししてから仕上げをすることにしました。
直接塗装の場合、壁紙の上に残る汚れの成分が塗装に影響を与え後からシミになったりする可能性もあり、また下地のプラスターボードの亀裂が所々あったりなど綺麗な仕上がりが保証できなかったためです。
当初、クロス下地として薄ベニヤを上から貼るという案もありましたが、内装業者に聞くとプラスターボードの方が材料に安定性があり、クロスの仕上がりがうまくいくと聞き、その方向にしました。
大工さんにしてみると薄ベニヤの方が施工が早いのですが。
新築と違い既設の形状に合わせて一つ一つプラスターボードを加工しなければならない今回は思った以上にプラスターボード貼りに手間がかかりました。
パインの羽目板で仕上げてありました。羽目板をどうするかに関してお客様が当初よりかなり迷われていて、とりあえず契約内容からは外してありました。
リフォームが始まり壁がプラスターボードを張ってだんだんきれいになるに従い、今の天井が結構いい感じじゃない?と言う思いがお客様から出てきました。
天井に関しては無垢の板の経年変化による味わいも出ており、何とかこの風合いを残しながらきれいにできないかと。
何も塗装がされていない木に塗る場合であればいろいろな選択肢がありますが、何かが既に塗装されている場合、塗料がうまく染み込まずにムラムラになったりする可能性が高いです。
1番安全な方法としては上から塗り潰す増膜タイプの塗料です。
まずお客様にお好きな色を選んで頂き、解体ではがした実際の天井材を使って塗り見本をつくりました。
出来上がった見本を見たとき、しっかりと塗りつぶした場合は少しベタっとした感じがあり、お客様から「もう少しベタっとした感じを無くせませんか?とご意見をいただきました。
そこで私が塗装屋さんから塗料を預かり、現場で解体ではがした実際に塗る木に薄く1回だけ塗ってみました。
塗装屋さんから見たらやや荒っぽい素人のような仕事かもしれません(笑)
でも下地の木が半分透けたような感じで仕上がり、お客様がその仕上がりを気に入っていただきました。
そうやって仕上げたのがこの天井です。
業者さんとしては塗りつぶしの見本を作ってくださいと言われた場合、原則は下塗り、上塗りの工程を踏んでしっかりとした膜を作ると言うのが常識です。
でもこうやってときにはプロとしては中途半端でも、仕上がりとしてはちょうどいい感じと言う間を狙ったようなやり方も必要ですね。
公共建築など外部で耐久性が問われれる場合は塗装は美観に合わせ耐久性が最も重要ですが、
住宅の塗装にはアートの部分が必要だと思います。
この天井の仕上げに関してはお客様とかなりやりとりを繰り返しました。
古きよき部分を活かしながら、きれいに気持ちよくリニューアルしたい。
この鬩ぎ合いがリフォームは面白いし悩むところですが、お客様も同じ気持ちだったと思います。
できませんと断るのは簡単ですが、お客様の気持ちに寄り添って、できる限りのご提案をさせてもらって良かったと思います。
結果的には、塗装をすることによって表面にはコーティングができて清潔感が生まれ、かつ元来の木の素材の風合いも行かされたちょうど良い仕上げになりました。
私自身もこういった場合のリフォーム方法の引き出しができありがたいことです!
次回は工事内容のうち
3、建具、収納の設置
4、住宅設備機器を全て新設
からご紹介させていただきます。
次回もお楽しみに!
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